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2022.10.25

ハンドメイド作家NOTE

⼤⼈の⼥性が使いやすい⾊や形でハイセンスなデザインのアクセサリーを「クロッシェジュエリー」と名付け普及活動されている平野孝⼦さん。軽くてフワッとした付け⼼地の作品は、かぎ針編みで製作されています。
今回はクロッシェジュエリー作家の平野孝⼦さんにお話を伺いました。

ホームページ・・・https://www.vermillon-crochet.com/
インスタグラム・・・https://www.instagram.com/vermillon.t/
Twitter・・・https://twitter.com/vermillonnnn
LINE・・・https://lin.ee/fvWC7wR

 
―そもそも、⼿芸を始められたきっかけは何だったんでしょうか?
私が⼦供の頃は、どの家庭の中も⾃然な形で⼿芸に溢れていた、そんな時代じゃないかと思います。
私たちの世代は、お⺟さん、おばあちゃんがやっている針仕事を、⾒よう⾒まねでやってみていたという世代です。
私が初めに⼿芸を始めたのも、⼩学校5年⽣の夏休みの宿題で、クッションを作ったことだと思います。
6年⽣にはクロスステッチのキットを購⼊して、ひたすらクロスステッチをやっていたというのが、⼿芸を本格的に始めたきっかけかなと思います。
―なるほど、⼩さな頃からご家庭の中に当たり前のように⼿芸に触れられる環境があって、⼿芸が⽣活の⼀部だったというわけですね。
⼦供の頃から楽しく⼿芸活動をされていたようですが、現在のような「⼿芸作家」として活動を始められたきっかけを教えてください。
⼩さい頃から⼿芸に親しんできた中で、だんだん本格的に「服づくり」をやってみたいと思うようになりました。本当は東京の⽂化服装学院に⾏きたかったんですが、福岡の地元の短⼤に進学しました。そこからは本当に普通に卒業、就職、結婚。結婚後、現在の千葉県へ引っ越し、⼦育てをしていました。
⼦育て中に趣味で洋服を作ったり、編み物にはまったりする中で、ある時、「誰にでもできる仕事じゃなくて、⾃分にしかできない仕事、⾃分の好きな仕事がしたい!」と思ったことがあって、娘にも、「⼿芸や洋裁とか、好きなことで仕事ができたらいいなあ。」って相談したんです。
そうしたら⼦供達も「好きなことやったらいいよ」って背中を押してくれて、それがきっかけでした。
―娘さんたちも応援してくれて、快くスタートを切ったっていう感じなんですね。
それまでも趣味で作品の販売をしていたご縁で、たまたま仕事を辞めるのと同じタイミングで、ホビーショーブースに出店して作品を販売しませんか?とお声をかけていただき、すぐに出店に向けて動き出しました。
まずはカメラ、と思い、写真の勉強をしたり、SNS発信するための勉強会へ⾏ったり・・・。
―フットワークの軽さと、チャンスをすかさず掴みとる積極性がすごいです!
新しい世界に挑戦するだけでなく、⾜りないものを積極的に学びにいくという姿勢、とても新鮮で勇気づけられます!
私は全然そんなふうに思っていませんが、側から⾒るとそう⾒えるらしいですね。
私はただ必死で⽬の前の課題をこなしているだけなんですよ(笑)
―平野さんの作品は、とてもファッショナブルで洗練されているように感じます。
 作品に影響を与えた⼈やものなどは何かありますか?

影響を受けている⽅は、⼤好きな下⽥直⼦先⽣です。
今も下⽥先⽣の教室に通っています。
下⽥先⽣の作られるものが⼤好きで、編み物だけじゃなくて、
縫ったものに編み物をプラスしたり、バッグの持ち⼿が凝っていたり、とにかく全部が素敵なんです!
下⽥先⽣のような作品作りが理想です。
細部まで徹底して⼿を抜かないでクオリティー⾼く仕上げることを⽬指しています。

―なるほど。
では、作品を作り始めるときには、どんなふうにインスピレーションが湧くんでしょうか。
よくあるのは、電⾞に乗っている時や、ふとした時、何かを⾒に⾏った時、お買い物に⾏った時、編み物じゃない作品を⾒た時、別ジャンルのお友達の作品を⾒た時、そんなふとした瞬間に、これ、編んだらできるかも!って思いつくんです。
―⾊々な⼈との出会いや、様々な⾏動範囲の中で、⾒たもの聞いたもの触ってみたもの・・・、視野を広く持つことでインスピレーションやアイデアが⽣まれるんですね。
実は今⽇もとても素敵なインスピレーションが湧くものを⾒つけて、写真を撮ったんです!
たまたまカタログにムスカリの写真があって、「これ、ビーズで編めるかも」って思いました(笑)
―⽇々の暮らしの中で⾃然に⽬に⼊ってくるものからもインスピレーションが湧くという感じなんですね。
そうなんです。アイデアを形にするときに、そこで初めてイラストを検索して、なるべくシンプルなイラストを探します。
そのイラストから余計なものを削ぎ落として、シンプルにデザインして編んだものはたくさんあります。さくらんぼやオリーブのモチーフがそんな感じですね。
―平野さんは、オリムパスの製品の中ではエミーグランデをよく使⽤されていらっしゃるようですが、弊社商品について感想をよろしければお聞かせいただけますか?

編みやすさ、⾊数の豊富さが魅⼒だと思います。
私、実は全⾊持ってます。
講座の中で、カラー講座をやっていますが、その⾊⾒本にエミーグランデ、ハーブス、カラーズ全⾊使っているんですよ。
というのも作品の良し悪しは配⾊で決まります。同じ⾚でも⾊味が少し違うものがあった⽅が、
作品に深みが出たり、作品の幅や奥⾏きが広がって、それが作品を素敵にさせるんです。

もう⼀つ好きな⽷があって、ニコットスイートコットンが好きなんです。コットンの⽷なのに、ベルベットのような光沢があるのがいいですね。
―ありがとうございます。お話を伺うと、楽しいことばかりのような気もしますが、よろしければ楽しかったこと、反対に苦しかったことについてお聞かせください。
苦労した点は、私が作るものは、私が作るだけではなくて⽣徒さんも作るものだから、いかに誰が作っても作りやすい⼯程にできるかということを考えることです。これは意外に⼤変でした。
そのためには、何度も作って、⼯程を⾒直して、どうしたらわかりやすく伝えられるかということを考えます。私は教えることが好きなので、案外苦ではないんですが。
―お話を伺っていると、オリムパスの使命と似た部分があるような気がします。
私たちも、より多くの⽅々が⼿芸を楽しめるようにするにはどうすれば良いか、ということを常に考えているので・・・。
その延⻑線上で弊社の⽷を使っていただけたら嬉しいといつも考えていますので、とても共感します。
では、平野さんのこれからの夢や⽬標があったら、ぜひお聞きしたいです。
私が作っているクロッシェジュエリーを、次の若い世代に繋いでいきたいなと思っています。
そのための講師の皆さんを育てていくということが、私の仕事だと思っています。私が教えることもできますが、⼀⼈では限界があります。地⽅に住んでいる⽅でもオンライン講座は受講できますが、地⽅にも、このクロッシェジュエリーを教えられる講師の⽅がいれば、そうした⽅もリアルに受講ができます。
⼿芸を難しく感じている⽅も多いかもしれませんが、本当はそんなことはありません。⼿間暇かけた昔からある⼿芸の良さや楽しさを私が伝えることで、若い⼈たちにもどんどんやっていただきたいと思っています。そのために、若い⼈にも受け⼊れられる作品を提案して、その若い⼈たちがもっと若い⼈たちに繋いでいってもらえたらいいなと思っているんです。
そんなふうに私の作品を作り広めてくださる認定講師さんたちを育てることが私の夢です。
―素敵な⽬標ですね!

⼿芸は楽しいし、夢中になれるものです。
⾃分の⼒でできると、達成感や満⾜感があり、何度も体験すると、そこから⾃信につながりますよね。すると他のことも⾃信を持って挑戦できるようになります。
⼩さな達成感や満⾜感をたくさん味わってほしいです。編み物であれば、製作期間が短くて、⼩さなものが良いと思います。
⾃分で作ったアクセサリーをつけて⾃分で⾒て楽しむのもいいですが、お友達から褒められるともっと⾃信になりますよね。作ったものは⾝につけてどんどん外に出てたくさん「ステキ!」って⾔ってもらうといいと思います。
そんな「素敵シャワー」をたくさん浴びてほしいです!

―最後に読者の⽅へメッセージをお願いします。
かぎ針編みで作るアクセサリー講座をオンラインで開講しています。1作品から気軽に始められるオンラインレッスンキットはBASEにて販売しています。
好きな時間に私の⼿元をアップで撮影した作り⽅動画を⾒ながら作ることもできますが、質問したい⽅にはzoomでのサポートも⾏っています。千葉のアトリエで対⾯レッスンでも作ることができます。
また⽬的別に合わせたクロッシェジュエリーの連続講座もオンライン講座も開講しています。
⾃⼰流で⼿芸を楽しんでいるけれどつまずいている⽅や、⾃分の編み⽅や編み⽬に⾃信の無い⽅には、かぎ針とアクセサリーづくりの基本が学べる基礎講座。受講されると編み⽬が揃う、⽷始末が綺麗になるだけでなくご⾃⾝の作品がランクアップするようになります。いつの間にか⽬が増えてしまう⽅や、⾃分の編み⽬がわからない⽅も、必ず克服できる基本の「き」をみっちり学べる講座です。
ステップ講座、認定講師講座、という⼆つの講座は、同じ作品を作りますが、趣味で楽しみたい⽅、将来作家や講師で活動したい⽅はご⾃分の⽬的に合わせてお選びください。
かぎ針編みはウエアや⽇⽤品を作るだけではありません。⽇常使いからハレの⽇まで使えるアクセサリー作りでもっとかぎ針編みを楽しんでほしいなと思っています。
「クロッシェジュエリーづくりを通じておしゃれに、楽しく手芸の良さを伝えていきたいと語る平野さんからは
終始キラキラしたパワーに溢れていて、こちらまでワクワクする気持ちが溢れてきました。
作ったものは⾝につけてどんどん外に出てたくさん「ステキ!」って⾔ってもらって、「素敵シャワー」をたくさん浴びてほしいという想いをパワーに、積極的に作品制作やオンラインレッスンを行っている平野さんにこれからも目が離せません。
ありがとうございました。
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